|
「Feisty小娘」
「かけー」「かけー」
朝ごはんのシリアルのどんぶりを抱えて2歳の娘が発狂をしている。
「シリアルには牛乳だろがー」
お母さまのわたくしは、世間の常識をもってたしなめようと努力するが、発狂娘は、
「そんなこと誰がきめたんだー、「かけ」といったら「かけ」なんだー」
といわんがごとく(まだろくに口がきけないんだな)全身をゆさぶり顔を真っ赤にして、おのれのニーズを訴える。
欲しいものは欲しい。今すぐ欲しい。なにがなんでも欲しい。
そして娘は、欲しいものが手に入るまでなにがなんでもあきらめない。
「勝手にしろ」
彼女の熱意に負け、「かけ」こと「ふりかけ」を渡す母。
娘は、涙と鼻水でぐしゃぐしゃの顔をにんまりさせて
「さんきゅう」
というとブルーベリー味のシリアルにおかかのふりかけをかけおいしそうに食べ始める。
わたしの娘(ふたりいるんだけど、とくに下のは)、すばらしく根性の座った頑固小娘である。
親子で通うお遊戯クラスのようなものに行ってみる。
「みて、うちの娘かわいいでしょ!」
と自慢げなお母様方と、お母様スタイリストのいうなりにかわいいドレスにタイツをはき、
服とマッチしたリボンで髪を結んだお行儀のよいお嬢様方が輪になって座っている。
そこへ現れるうちの娘は、みなの注目の的!
うちのは、お母様に髪の毛をさわらせない。服も自分で選ぶ。
よって、髪の毛は逆立ち、くつしたは右がしましま、左は水玉模様、シャツは前後ろで
それも昨日も着ていたやつだからミートソースがどろどろについている。ズボンはまだ
寒いのに短パン。のぞく太ももには、何色ものマジックで落書きがしてある…の奇天烈ないでたち。
お母様&お嬢様方はめずらしいものを見てボー然とする。
そしてクラスは始まるが娘は、
かわいいお嬢様方とお遊戯をするのをこれまたいやがり、
「こんなアホらしいことやってられるか!」
と教室のドアを蹴り上げて出て行こうとする。
「授業料がもったいないだろ!みんなと踊れ!」
ととりおさえようとすると、また発狂して大騒ぎ。
「なんでうちの子だけこんなにいうこときかないんだ…」
わたしも、育児ノイローゼー噴火寸前という始末。
「先生、ごめんなさい。まったくうちのはくそガキで」
教室の和を乱し、暴れ狂う娘をかかえこみながら悩める母は侘びをいれるが、先生は
「お母さん、おたくのお嬢さんはくそがきなんかじゃないですよ。Spirited
(エネルギッシュみたいなかんじ)なんです。自分の意思がはっきりしているってことは
それだけ知能も発達してるってことだし将来大事なことですよ。お母さんには大変ですけどね。芽をつぶしてはいけませんよ」
と微笑んでいってくれるじゃないですか。
「みんなと同じことをすればいいってもんじゃじゃないですよ」 だってさ! なんてよくできたお方!
くそガキ改め Spirited な子を持つ母は涙が出そうに感動したのでありました。
娘は、Go Feisty! を彼女なりに実践して生きているのだ。
知恵が足りない分、激しく体当たりしてくるが、こいつを磨けば立派な
つよくあかるくたくましい女に成長してくれるであろう。
そう思ったら育児ノイローゼーも鎮火し、
「Feisty ないい子を育ててやろうじゃないの!」
と子育てに気合いがはいってきたのでした。
まずわたしはNO!制限を始めてみた。
NO!は、人を傷つけること、ルール違反、危険なことに対して厳しくNOを徹底し、
それ以外のことは、じっと我慢の母となった。
「かけ」も欲しがったらいつでもあげてみた。シリアル、いちご、バナナ、ヨーグルト…いろんなものにかけてみて
「やっぱり「かけ」は白いご飯との愛称が一番!」と結論をだしたら
しく最近は和食の時しか欲しがらなくなった。彼女は、自分の舌で試行錯誤し遠回りしながらも自分の力で常識にたどりついたのだ!
「ME ME ME」(わたし、わたし、わたし)となんでも自分でやろうとする娘。これも「よろしいことじゃありませんか!」と母は、本当はとってもめんどくさいのだが、
味噌汁のなべをかきまわさせてやったり、車に乗り込むのもじーっとまってやったり、
牛乳を自分でつがせたりさせてみた。こうしていると、娘の発狂回数も減りなんかいいかんじの母と子になってくるんだな。
露出狂の娘がショッピングセンターをおむつ一枚で闊歩しようが
全身にシールをはって公園を叫びまわろうが、わたしは、
「恥ずかしい」と思うのをやめ
「わたしは、次の時代を担うクリエイティブな Feisty 小娘の母なのだ」
と娘を誇りに思うようにしている。
とんちんかんなみんなと違うことをする娘をみながら、こいつの根性をみならわなくてはと思う。わたしたちって、つまらぬ世間の「NO!」を安易に受け入れて自分にリミットをかけてしまってないかい?
人間、いつから人の目ばかり気にして生きていくようになってしまうんだろう。
いつから自分の欲望を簡単にあきらめてしまうことを覚えるのだろう。
娘よ、流されるなよ!いつまでもどこまでも自分の道を行けよ!
Go Feisty! を唱える母は、こいつをみならってもっとパワフルに生きていこうと思うのでした。
世の中に流されたり、自分を見失っているあなた!
うちの娘に会いにおいで!
いろんなことがふっきれるぞー!
みんなも負けずに
Let's Go Feisty!
|